電柱JV
地絡表示装置(仮名)

正式名称が分かりませんので、仮名とさせていただきます。

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この装置は柱上変圧器や柱上開閉器など各種機器のA種接地線に直列に接続され、 接地線に地絡電流が流れると本体下部の透明カバー部分が赤色に変わり、 地絡事故を起こした電柱を発見しやすくなります。
この装置は釧路市で発生した長時間停電事故を教訓に、平成12年から道内約30万箇所装柱されはじめました。


釧路市長時間停電事故

平成11年11月に釧路市中心部でおよそ2300戸、最大30時間以上にも及ぶ配電線供給支障事故が発生した。
最初は釧路中央変電所の1本のフィーダーだけが停電したが、復旧作業中に故障範囲を特定するために行なう試送電を行なったところ、 変電所全部のフィーダーが停電した。
この試送電は停電事故時には通常行なわれるもので、この試送電で他のフィーダーが停電するのは考えにくいという。
この2次停電により事故箇所の探査の範囲が広がり、さらに停電地域を徐々に縮小する時に、 電気的に特異な回路現象によって高電圧が突発的に発生したため、事故箇所を特定するにあたって停電地域が一層広範囲に広がり、 長時間の停電が継続する事態となった。

その後の調査の結果、リード線支持碍子13個、柱上開閉器1台、自家用ケーブル1箇所が絶縁不良であったことが判明した。
リード線支持碍子については、過去に起こった落雷で既に内部の素子が絶縁不良を起こしており、試送電の時の高電圧が加わった事により地絡事故を起こしたとみられる。

〈参考資料〉
・北海道新聞記事
・NHKニュース


地絡事故、事故捜査については高田さんの 身近な配電送電設備たち高圧開閉器高圧配電線の保護 に解説があります。



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